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2019-05-18 更新
井上芳雄&堂本光一
WOWOWでは、6月10日(日本時間)にアメリカ・ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで開催される、演劇・ミュージカル界における世界最高峰のアワード、「第73回トニー賞授賞式」を生中継する。日本のスタジオからは、ミュージカル界のトップスター井上芳雄がナビゲート。さらにスペシャル・ゲストとして「Endless SHOCK」でミュージカルの単独主演最多記録 1700回公演を達成し、自らも演出を手がける堂本光一の出演が決定している。今回、トニー賞授賞式を間近に控えたNYを訪れた2人からのコメントが到着! WOWOW「トニー賞授賞式」番組への出演は6年目となる井上と、久しぶりのNY訪問という堂本から、トニー賞を前にしたブロードウェイでの観劇・取材での感想を聞くことができた。この模様は、5月25日(土)夜6:45よりWOWOWライブで放送の「トニー賞直前SP 2019~僕たちのブロードウェイ物語」にて放送予定。6月10日(日本時間)の「生中継!第73回トニー賞授賞式」をより楽しめるはずだ。
井上芳雄: 光一君の舞台への愛は知っていましたが、自分が携わっていることに本当に愛情があるんだなって、改めて思いました。今回、NYで『ナイツ・テイル-騎士物語-』に携わったポール・ゴードン(音楽・作詞)とブラッド・ハーク(楽曲アレンジ)に会いに行って『ナイツ・テイル』の話をした時、本当に作品を大事に想っているんだなと。もちろん僕も大切に想っていますけど。あとは、『オペラ座の怪人』の舞台裏を見させていただいたんですが、「こんなふうになっているんだ」と演出する目線がパッと出てくる。ブロードウェイは確かにすごく勉強になりますが、特に自分と関わりがあることに関する興味のエネルギーが強いなと思いました。
堂本光一: 芳雄君はミュージカルを本業としてやっているけど、あらためて、この人本当にミュージカルが好きなんだな!って思いました。
井上芳雄: それしか、興味がないとも……。
堂本光一: 好き度合いが半端ないです。観ること自体が勉強になるし、吸収しようって思いながら観るとは思いますが、勉強熱心だし好きなんだなと思いました。
井上芳雄: 『ザ・プロム』ですが、すごい面白かったです。ワクワクするようなコメディというのが第1にありますね。形としては良くあるミュージカルコメディですが、テーマが変わってきていますよね、LGBTとか。同じ演出家で『ミーン・ガールズ』があって、女子同士の学校でのカースト制度を描いていましたが、もう1歩先に進んで、重く捉えがちなテーマがこんなに楽しめて、しかも感動するんだというのが面白かったです。
井上芳雄: バランスがいいというかクオリティが高いというか。『ザ・プロム』とは方向性が違いますが、演出の工夫と表現でいろいろな世界を見せるところがより演劇的ですね。神話をミックスして現代に置きかえていますが完全なオリジナルで、今のブロードウェイらしい、トニー賞に一番近そうな作品だと思いました。
井上芳雄: テイストは感じましたね。楽曲の使い方とか、お客さまとコミュニケーションをとったりとか。オリジナルキャストってすごいのが、本当にキャラクターが立っている。もちろん、その役の像に演者が寄せている部分もあるとは思いますが、NYって個性的なキャストがいるなと毎回ビックリしますね。全てのクオリティが高いですね。
井上芳雄: ある意味一番衝撃! リピートして何回も観られる作品ではないですが、古典オペラがどんどん現代的な演出になってきて、いろいろな形で上演されている作品に近い感じがしました。ミュージカルも古典をどういう演出で見せるか方向性を考えますが。いわゆるエンターテインメントとはぜんぜん違って社会性のある、これはこれでないといけない作品ですね。古典とエンターテインメント、どちらもあるのがNYの懐の深さですね。
堂本光一: 単純に英語が分からなくても楽しめるミュージカルです。例えば、ソウルの音楽やダンスにしても、マイケル・ジャクソンしかり、今人気のブルーノ・マーズしかり、その人たちの原点となるような部分が楽曲やダンスにありました。日本人が観るにあたって、無条件に楽しめるワクワクする作品だと思います。もともと役者ではなかった人たちがこれをやるにあたってオーディションを受けたようですね。それもあって、それこそソウルだよね、魂で歌って踊っていると感じました。
セット的には、盆(回り舞台)を使って映像も使っていろんな工夫がありました。音楽も、1曲フルでやらない、サビからボーンとやって終わる。全然飽きさせない。ジュークボックスのミュージカルって分断されがちになりますが、歌のシーンから芝居になるシーンもすごく上手く自然に流れていました。
堂本光一: 最先端の技術だけでなく、演劇的部分を残そうと、人が表現している、そこがブロードウェイならではなのかなと思いました。例えば、ラスベガスでやったら最先端の技術で“ショー”としてやるんじゃないかな。腕を動かすところもあえて人がやっている、動かすさまを見せて、その人たちも表現者として存在させていたのが、やり方として面白いなと思いました。
井上芳雄: プログラミングされているのかと思いきや、人がリアルに動かして、絶対そっちの方が手間がかかるのにあえてやっているという。
堂本光一: 全体的にいろいろな作品を観て、個人的には、最先端な表現も好きですけれど、観るにあたっては、自分はアナログが好きなんだなと、改めて気づきました。『キング・コング』は小さいお子様とかも楽しめるだろうし。子供が怖がるくらい、迫力がありました。意外と、『SHOCK』もアナログなんですよ、やっていることは、ああ見えて。
井上芳雄: 『SHOCK』って豪華だなって、こちらのを観て改めて思いました。ブロードウェイのほうが華やかそうですが、『SHOCK』のほうが劇場規模も大きいし。
堂本光一: こちらの劇場はわりと小さいしね。『オペラ座の怪人』をNYで観たのが初めてだったけど、しかも舞台袖も見せていただいて。あんな狭い状態でいろいろなことをやりくりして、セット転換して豪華絢爛な衣装でバッと瞬時に出て行く演出の仕方、映像でごまかさない。改めていいな!って感じました。
井上芳雄: 毎年違う、その時々のNYを感じながらお届けをしてきましたが、今回、光一君と一緒に来られたというのが一番大きかったです。それが皆さんにどう伝わるのか楽しみにしています。2人だと二倍、いやそれ以上に楽しかった!
今年は、いろいろなタイプの作品があって、2人それぞれの好みが反映されるレポートにもなっていると思いますし、ミュージカルもそうですが、この街自体いろいろな人がいて、いろいろな生き方をしていいんだって勇気づけられることがあるなと思いました。2人でたくさん観て感じて話をしたので、それが皆さんにも伝わって、トニー賞が楽しみだな、ブロードウェイに行ってみたいな、と思ってもらえたら嬉しいです。
堂本光一: 濃密な1週間でした。NYに来てもここまで作品を観ることなかったし、観ても2、3本。それを一気にこの短期間で6本も観てしまう贅沢をさせていただきました。期間が空いて観る感覚と、毎日連続で観るのとでは受ける印象がすごく違うと思いますね。観て勉強になる部分がたくさんあるし、そういった意味では吸収できるだけして行こう!という思いで観てた部分もあるし、はたまたそんなの関係なく単純に観客として雰囲気を楽しんでいる部分もあったし、いろんな感情が振り切れている状態です(笑)。そんな1週間でした。芳雄君と一緒だからリラックスして楽しめたと思う。もし一人だったらここまで楽しめていないと思う。
井上芳雄: 現地の方にインタビューするのも2人でしたからね、台本もなく。
堂本光一: ディレクターもあまり助け舟出してくれない(笑)。いいもの作ろうとするディレクターの意気込みを感じながらやりました。
井上芳雄: 交互にインタビューしながら次の流れを考えていましたね。それを含めて楽しかったですね。
堂本光一: 職権乱用でしたね、視聴者の皆さま、すみません。
井上芳雄: これ、好きな人じゃないと務まらないよね。
堂本光一: ちゃんとお伝えできているのか不安な部分もあります。単純に楽しんじゃいましたから。普段、バラエティをやっていても特にテンション上げてやるタイプではないので、観劇後のウキウキ高揚している感じとか、こちらでしか得られないものがあったと思うので、そういうのが映像を通して伝わるといいなと思います。
■番組名:「生中継!第73回トニー賞授賞式」
■放送日時:6月10日(月) 午前8:00【二】[同時通訳]
6月15日(土) 夜7:00[字幕版]
■番組名:「トニー賞直前SP 2019~僕たちのブロードウェイ物語~」
■放送日時:5月25日(土) 夜6:45
【トニー賞関連番組】
「トニー賞直前!ノミネーション徹底解剖」5月22 日(水) 夜10:45 ※無料放送
■番組オフィシャルHP:https://www.wowow.co.jp/tony/ (外部サイト)
(オフィシャル素材提供)
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