『バーレスク』来日記者会見
2010-12-16 更新
クリスティーナ・アギレラ、カム・ジガンデイ、クリスティン・ベル、スティーヴン・アンティン監督
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタティンメント
12月18日(土)より丸の内ルーブルほか全国ロードショー
映画『バーレスク』で映画初主演に挑んだグラミー賞受賞歌手のクリスティーナ・アギレラが、3年半ぶりに来日し、共演者のカム・ジガンデイ、クリスティン・ベル、そしてスティーヴン・アンティン監督と共に記者会見を行い、同作をPRした。
本作は、歌手を夢見るヒロイン・アリがロサンゼルスのクラブ「バーレスク」で働き始め、次第にその才能を開花させていくサクセス・ストーリー。映画初出演で初主演のクリスティーナ・アギレラが、圧倒的なパフォーマンスを披露する。そして、ヒロインを雇うクラブのオーナー役にシェールが扮し、圧倒的な存在感を放つ。
これまでに5部門のグラミー賞の受賞歴を誇り、デビューから10年以上が経過した現在でも世界中から根強い人気を誇るセクシー歌姫クリスティーナ・アギレラは、本作が映画初出演・初主演。「素敵な思い出もあるし、東京は一番好きな街」と笑顔で挨拶した。
アンティン監督は「24時間エキサイティングな時間を過ごしている。皆さんに優しくしていただいているよ」と日本の印象を語った。
クリスティンは「ずっと日本に来たいと思っていた」と感想を語り、カムは「この作品を気に入っていただけると嬉しい。楽しく撮影した映画なんだ」と挨拶した。
アギレラはトップシンガーとしての道を歩むアリを演じているが、「劇中、歌おうとしたときにアンプのプラグを抜かれるというハプニングシーンがあるけれど、子供のころにクチパクじゃないかと疑われたことがあって、私も同じようなことをされたことがある」と自身の体験を語る驚きのエピソードを披露した。
劇中で歌とともに華麗なダンスを披露しているアギレラだが、「本業は歌手だから、プロのダンサーに交じって踊るのは怖かった。でも今回の撮影中、彼らからいろいろなテクニックを学ぶことができたので、この経験を今後に生かしていきたいわ」と余裕で撮影を振り返った。しかし、ダンス・シーンのために毎日17~18時間も練習したそうだ。「スクリーンではセクシーに見えるけれど、ダンスしっぱなしで、私たちの足はまったくセクシーじゃなかったわ。マメだらけ、アザだらけだったの」と苦笑しながら語り、会場に笑いを誘っていた。
そして、歌手としてグラミー賞、そして女優としてアカデミー賞を獲得した経験を持つシェールとの共演については「シェールは楽しい人だから、ここにいないのが残念。私にとても温かく接してくれたの。毎朝私をハグで迎えてくれたし、本当に素敵な人だった。彼女からは多くのことを学んだわ」と満面の笑みを浮かべながら語った。
海外テレビドラマ「ヴェロニカ・マーズ」のイメージを裏切るような意地悪キャラを演じたクリスティンは、出演を決めた理由について「シェールとアギレラという才能あるスターと共演することが魅力的だったし、意地悪なキャラクターはどうしてそうなったのかを考えながら楽しく演じることができるから、やってみたいと思ったの」と説明した。
アリと同居することになるバーテンのジャック役のカム(ドラマ「The OC」で悪役ヴォルチェックを演じ人気を博した)は、「今回はクリスティーナの裏側の顔も見ることができた。普段はゴージャスなアーティストというイメージだけれど、アパートでの二人のシーンでは、滑って転んだりするところを見せてもらったりね(笑)」と楽しそうに現場でのエピソードを語った。
最後に監督が、女優としてのアギレラを「クリスティーナは世代を代表する声を持ち、誰もが認める存在だよね。今回、彼女は、演技の上でもシーンごとにホームランを打ってくれた。これほどどんどん上達していく女優を僕は見たことがない」と絶賛。
他のキャストについても「クリスティンは演じる全てがリアリティを持っていて、非常にまれな存在だ。カムはハンサムだけど、深みのある演技とコミカルな部分も出せる俳優だよ」とそれぞれを称賛した。
映画のイメージからはちょっとふっくらしたアレギラ。意外にも子供の頃、日本に住んでいたことを明かし、親日ぶりをアピール。映画初出演となるも、共演者や監督から女優としての才能を絶賛され笑顔をはじけさせていた。
本作は、歌とダンスシーンのパフォーマンスも素晴らしいが、シェールとアギレラの共演シーンが最大の見どころだ。
(文・写真:Sachiko Fukuzumi)