2020-12-18 更新
終戦直後、絶対的権力のGHQによる占領下の日本で、のちの首相・吉田 茂が日本の再出発のために呼び寄せたのは、実業の第一線を退いて、郊外で農業に専念していた一人の男だった。
その名は白洲次郎。流暢な英語を話し、せっかちで喧嘩っ早く、いかなる時でも物事の筋を通す男。そして彼は、吉田 茂の右腕としてGHQとの交渉の最前線で辣腕を振るい、GHQをして「従順ならざる唯一の日本人」と言わしめることになる。“勝ち目のない”現実に直面して苦悩しながらも、可能性を追求し続け、GHQとの交渉の場で戦い抜く姿には、きっと魂が揺さぶられることだろう。
そんな熱くて人間くさい白洲次郎を体現するのは、ハリウッドでも活躍、国内外で高く評価される俳優・浅野忠信。そして、冷徹な視点をもって未来を見据え、占領下にある日本の独立への道を切り開いていく政治家・吉田 茂に扮するのは、小林 薫。マッカーサーとも渡り合う度胸満点の政治家の顔と共に、短気で包容力があってユーモアのある人間・吉田 茂を魅力的に演じる。
さらに、白洲次郎の性分を知り尽くしている理解者で、能や工芸に造詣が深く、のちに随筆家として名を成す妻・正子を、はつらつと、そして凛とした佇まいで演じるのは、宮沢りえ。
他に、国務大臣・松本烝治を演じる柄本 明、内閣総理大臣・幣原喜重郎役の石橋蓮司、元内閣総理大臣・近衛文麿役の松重 豊、戦艦大和からの生還者・吉田 満役の渡辺 大、その母・ツナ役の浅田美代子をはじめ、伊武雅刀、佐野史郎、大鶴義丹、青木崇高、梅宮万紗子、野間口徹といった錚々たる俳優陣が、重厚な人間ドラマを繰り広げる。ナレーションを務めるのは奥田瑛二。
監督は、『プライド 運命の瞬間』(98)、『ロストクライム -閃光-』(10)を手掛けた社会派の名匠・伊藤俊也。吉田 茂と白洲次郎の絆を軸に、終戦から憲法制定、独立に至る歴史の裏側のドラマを、日本側とアメリカ側の両方の視点から、歴史に基づくイマジネーションを交えてスリリングに描き出した。
第二次大戦終戦直後、GHQに占領された日本において、そのGHQと互角に渡り合った二人の男、吉田 茂と白洲次郎。
米国主導で早急に憲法改正を推し進めようとするGHQに抵抗し、一刻も早い日本の独立回復にこだわって熾烈な“戦い”に挑む二人。彼らの心にあったものは、一刻も早い日本の独立への思いだった。
本音で激論を交わすことをいとわない、親子ほども年の違う二人の絆、そして日本の未来を見据えた熱い思いと覚悟を描く、人間ドラマが幕を開ける。
(2020年、日本、上映時間:127分)
キャスト&スタッフ
監督・脚本:伊藤俊也
出演:浅野忠信、宮沢りえ、小林 薫、Adam Templar、Robert D Heath Jr.、Benedikt Sebastian 、柄本 明、渡辺 大、松重 豊、伊武雅刀、佐野史郎、石橋蓮司、大鶴義丹、青木崇高、浅田美代子、宮万紗子、野間口徹、奥田瑛二ほか
配給
シネメディア
12月18日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ他全国順次公開!
■ オフィシャル・サイト: https://nippon-dokuritsu.com (外部サイト)
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