2020-04-08 更新
この度、KADOKAWA配給で映画『恋する寄生虫』が2021年に公開されることが決定した。
ウェブ上で作品を発表したことがきっかけで2013年にメディアワークス文庫から作家としてデビュー。2作目の「三日間の幸福」(メディアワークス文庫)が22万部を超えるベストセラーとなり、10~20代をはじめとする若者を中心に絶大な支持を得る作家・三秋 縋(みあきすがる)。2019年には「君の話」(早川書房)が第40回吉川英治文学新人賞候補入りし話題になる等いま最も期待を集める新鋭作家の代表作であり、10万部を突破したヒット作「恋する寄生虫」を原案とした映画が公開となる。心の痛みを抱えた孤独な若者の切ない恋愛に涙する本作に、フレッシュな新鋭監督&俳優が集結した。
主演を務めるのは、NHK連続テレビ小説「スカーレット」(19-20)、『護られなかった者たちへ』(20)への出演と快進撃を続ける林 遣都。さらに林とW主演として名を連ねるのは、『溺れるナイフ』(16)、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(16)、『糸』(20)など、ラブストーリーのヒロインとして、女性からの支持も熱い小松菜奈。若手ながら抜群の演技力には定評のある二人が本作で待望の初タッグを組む。林が極度の潔癖症から誰とも人間関係を築けずに孤独に生きる青年・高坂に、小松が視線恐怖症に苦しむ不登校の女子高生・佐薙に扮し、繊細で儚い恋物語を紡いでいく。
監督を務めたのは、CMやミュージックビデオを中心に多岐にわたり活躍を広げる異才・柿本ケンサク。TOYOTA、コカ・コーラ、ユニクロ、Kanebo、Panasonicなどの企業CM、近年では、長澤まさみ出演の「UNDER ARMOUR」や、菅田将暉と中村倫也が共演した「アサヒスーパードライ」など話題作を手掛ける若きCM界のトップランナーが、現代の孤独を描いた繊細なラブストーリーの映画化に挑む。脚本を手掛けるのは『長い散歩』(06)、『眉山―びざん―』(07)、『トワイライト ささらさや』(14)の山室有紀子。
潔癖症に苦しむ孤独な青年と、視線恐怖症の不登校女子高生。誰かを好きになることなど一生ないと諦めていた孤独で不器用な二人が出会い、運命の恋に落ちる。しかし彼らの幸福な日々はそう長くは続かなかった――。観た人の心にそっと寄り添う感動の物語に期待が高まる。
● 高坂賢吾役:林 遣都 コメント
『恋する寄生虫』は普通の恋愛映画ではないファンタジックな要素もありつつ、軸として描かれるのは人の心の変化です。
人生に行き詰っていた人間が、誰かと出会って感じたことがない喜びを味わい、思いがけないところにたどり着く。
この映画も、誰も想像出来ない世界が広がっている新しいラブストーリーになっていると思います。
撮影もこれまでに味わったことがない印象的なものでした。
物語は高坂と佐薙の二人の関係性をメインに進んでいきますが、さらに内容や設定にも一癖あり難しい役柄です。
毎回想像を超えるアイディアをくださった柿本監督に出会えたことは、大事な出会いになりました。
小松さんは、自分の役の気持ちを大事に演じられる印象があり、とてもストイックで、しっかりお互いの心を通わせながら気持ちをぶつけ合うことが出来ました。
きっと今まで見たことのない恋愛映画になっていると思うので、観ていただける皆さんには登場人物それぞれの感情の変化を想像しながら楽しんで頂ければ嬉しいです。
● 佐薙ひじり役:小松菜奈 コメント
“寄生虫”がキーワードになるラブストーリーという今までにないユニークな作品で、柿本監督と林さんとこの作品でご一緒出来たことは非常に光栄でした。社会に馴染めない不器用な二人の恋愛は初々しく新鮮で、佐薙ひじりを演じる日々はとても愛おしく楽しい時間でした。視線恐怖症に苦しむ繊細なキャラクターである佐薙ひじりを演じるうえで、迷いや不安もありましたが、撮影が進んでいく中で彼女を理解していき、最後には素直に感情をぶつけられたと思います。
林さんの現場に挑む姿勢は勉強になることばかりでした。演じる役や作品に対する姿勢やアプローチがとてもカッコ良く、そしてセリフや演技について相談すると倍にしてアドバイスを返してくれました。今回ご一緒できてとても嬉しかったです。
素敵な物語に柿本監督の個性が混ざり合い、きっとこれまでにない新しい作品になっていると思うので、ぜひ皆さんにも楽しんで観ていただけたら嬉しいです。
● 監督:柿本ケンサク コメント
〇 『恋する寄生虫』をどのように映画化したいと考えたか。
僕は『恋する寄生虫』というラブストーリーを通して<心>の在り方についてを描きたいと考えました。人間の心はどこにあるのか? 心は目にも見えないし形もないけど確かにそこにある。主人公の二人は虫に寄生され、そのせいでこの社会に馴染めずにいます。社会不適応に苦しむ二人こそが弱さを知る者なのです。
今、社会全体が大変な状況に置かれている中、自分を含む多くの人が未来への希望を失う危機に瀕しています。こういう状況だからこそ、本当に大切なものが何かを見失わないよう常に自分自身の心に耳を傾けたい、そんな思いを込めて現場に臨みました。
〇 林 遣都さん、小松菜奈さんについて。
林さんが、この映画に心を、小松さんが命を与えてくれました。
主人公二人が抱える不安や悩みは目に見えるものではなく、心の奥のほうに隠れています。そんな弱さを演じるのは簡単なことではない。その弱さに真剣に向き合ってくれたことに僕は日々、学びを得ました。
結果、僕が想像していたものを遥かに超え、新しい物語へと成長させてくれました。
映画『恋する寄生虫』
(2021年、日本)
■監督:柿本ケンサク
■原案:三秋 縋「恋する寄生虫」(メディアワークス文庫/KADOKAWA刊)
■脚本:山室有紀子
■主演:林 遣都、小松菜奈
■公開表記:配給 KADOKAWA
2021年 全国ロードショー
■ ストーリー:
極度の潔癖症から誰とも人間関係を築けずに孤独に過ごす青年・高坂は、視線恐怖症で不登校の少女・佐薙の面倒を見ることに。露悪的な態度をとる佐薙に辟易していた高坂だが、それが自分の弱さを隠すためだと気付き共感を抱くようになる。
クリスマスに手をつないで歩くことを目標にリハビリを始めた二人はやがて惹かれ合い、初めての恋に落ちていくが――。
■ オフィシャル・サイト: koi-kiseichu.jp (外部サイト)
(オフィシャル素材提供)
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