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2018-12-08 更新
原題:WESTWOOD:PUNK, ICON, ACTIVIST英国のファッションデザイナー、ヴィヴィアン・ウエストウッドは、数々の伝説を纏っている。米国アカデミー賞®の授賞式では、メリル・ストリープやヘレン・ミレン、ティルダ・スウィントン、ヘレナ・ボナム・カーターなど、演技だけでなく生き方までがパワフルな女優たちが、彼女のドレスでレッド・カーペットを飾ってきた。また、映画『セックス・アンド・ザ・シティ』でサラ・ジェシカ・パーカー扮する主人公のキャリーが着たウエディングドレスは、誰もが初めて目にするルックで一大センセーションを巻き起こす。その膝丈バージョンを作って公式サイトでネット販売したところ、一瞬で完売という記録まで作ったのだ。
1993年には、ドラマティックなまでにヒールの高いシューズ“スーパー・エレベイテッド・ギリー”を履いていた、スーパーモデルのナオミ・キャンベルがキャットウォークで転倒。ファッションニュースのトップを飾るほど話題になり、同じ靴がロンドンの博物館に納められた。そして遂には、エリザベス女王から〈デイム〉の称号を授けられる。
だが、何よりもレジェンドなのは、大企業の傘下に入ることなく、77歳にして世界数十ヵ国、100店舗以上を展開する独立ブランドのトップかつ現役デザイナーという、彼女の存在そのものだ。そんなヴィヴィアンを包んできた、最強にエレガントなベールの裏側に迫る、ドキュメンタリー映画が完成した。
2016年2月、ロンドン・ファッション・ウィークの秋冬ショーを控えた前夜。ヴィヴィアン・ウエストウッドのアトリエでは、最終チェックに追われるデザイナーとスタッフたちがいた。デザイナーであるヴィヴィアンは、1枚1枚を細かくチェックし、指示を間違った服には「最低ね。クソ食らえよ」と容赦なく言い放つ。77歳を迎えた今も、現役だ。
「私の知的好奇心が満たされなかったから」と、ヴィヴィアンは最初の離婚を振り返る。息子のベンが5歳の時、マルコム・マクラーレンと出会ったヴィヴィアンは、彼がプロデュースするバンドの服をデザインし、パンク・ファッションを生み出した。今でも人気のあるこの頃の服について、彼女は時代を超えるデザインをクリエーションする秘訣を惜しみなく披露する。
「彼女のすべてが好きだ」と堂々と宣言するのは、アンドレアス・クロンターラー、ヴィヴィアンの今の夫だ。オーストリアの大学でヴィヴィアンの生徒だった彼はショーを手伝うようになり、今では共同でデザインを手掛ける最強のパートナーとなった。当時、「母の半分の年」だったアンドレアスについて、マルコムとの間の息子のジョーが本音を打ち明ける。
さらに、CEOのカルロ・ダマリオと二人の息子が、1985年にヴィヴィアンが無一文になったという、衝撃の事実を明かす。古いミシンで自ら縫った服で一からやり直し、遂に1990年と翌年に連続でデザイナー・オブ・ザ・イヤーを受賞するまで上り詰めたのだ。
環境保護活動に走り回り、ニューヨーク、パリと支店をオープン、絶好調のヴィヴィアンが、自分の会社は「危機信号よ」と驚くべき言葉を口にする。果たして、その真意とは──?
(2018年、イギリス、上映時間:84分)
キャスト&スタッフ
監督:ローナ・タッカー
製作:エレノア・エンプテイジ、シライン・ベスト、ニコール・スコット、ジョン・バツェック
製作総指揮:アンナ・ゴダス、レオ・ヘイダー
編集:ポール・カーソン
音楽:ダン・ジョーンズ
主演:デイム・ヴィヴィアン・ウエストウッド、アンドレアス・クロンターラー、ベン・ウエストウッド、ジョー・コーレ、アディズ・ラジャボフ、パメラ・アンダーソン、ケイト・モス、ナオミ・キャンベルほか
配給
KADOKAWA
12/28(金) 角川シネマ有楽町、新宿バルト9他全国ロードショー
オフィシャル・サイト
westwood-movie.jp (外部サイト)